女性G

東京都で始まるベビーシッター利用支援事業を使うと所得税が上がるって聞いたけど、どういうこと?
1時間150円で利用できる格安のベビーシッターじゃないの??
実際にどんなサービスなのか分からなくなっちゃった?

東京都で始まるベビーシッター利用支援事業は、一見すると子育て中の働く夫婦を支援する社会支援のようですが、利用する際は注意が必要です。
その証拠に利用者数が全然伸びていません。

ベビーシッター1500人枠に8人

東京都の小池百合子知事が本年度の目玉事業として始めたベビーシッター利用者への補助事業に、都民からの申し込みが二十一日時点で8人しかいないことが、本紙の調べで分かった。都は1500人の利用を見込み、50億円の予算を付けていた。制度の準備に時間がかかり開始が遅れた上、利用の窓口となる区市町村から保育の質の確保に懸念を示す声が出ている。
引用:東京すくすく

ベビーシッターを1時間150円の格安で利用できるなら応募が殺到するはずなのに、1500人の利用見込みで50億円も予算をつけていたのに申し込みはたったの8人です。
なんでこうなってしまったのかをこれからベビーシッターの利用を考えているあなたにとことん詳しく解説しますね。

東京都のベビーシッター利用支援事業の内容

対象者

こんな人がベビーシッター支援事業の対象者

0-2歳児の待機児童の保護者
保育所などの0歳児クラスに入所申込みをせず、1年間の育児休業を満了した後、復職する方

つまり、0-2歳の子どもがいる夫婦で保育所を利用していない&育児休業を終えて仕事に就くことが前提の人です。
だから、ポイントは『仕事に就く』という点です。

ここが1つの大きなポイントですね。

事業内容

子どもが保育所等に入所できるまでの間のつなぎとして、保育所等の代わりに、東京都の認定を受けた認可外のベビーシッター事業者を1時間150円(税込)で利用できるというのが今回のベビーシッター利用支援事業です。

ところが、ここだけ読んで

女性K

すごくいいじゃない!
さっそく利用したいわ♪

と、焦って申し込んではいけません。
色々と落とし穴があります。

利用可能時間

月曜日から土曜日までの午前7時~午後10時までのうち、
〈 保育短時間認定の方 〉1日8時間まで かつ 月160時間まで
〈 保育標準時間認定の方 〉1日11時間まで かつ 月220時間まで

となっていますが、分かりやすく言えば、

保育短時間認定の方

おおむね1カ月120時間に満たない就労をしている保護者
例)パートタイム労働など

保育標準時間認定の方

おおむね1カ月120時間程度以上の就労をしている保護者
例)正社員勤務など

利用の流れ

1、住んでいる区市町村から、この事業の利用案内を受け、自分が対象者である旨の通知を受け取る
2、東京都のホームページに掲載されている認定事業者の一覧の中から、希望の事業者を選択して連絡
3、事業者との面談等を経て、契約が成立したら、契約書を持って区市町村の窓口で手続き
4、市区町村の窓口で発行された助成券番号をベビーシッターに通達

以上でベビーシッターを1時間150円で利用できます。
ただし、先ほど述べたように落とし穴がありますので後ほど解説します。

※東京都のホームページに掲載されている認定事業者の一覧はこの記事の下に記載しています。

まずこの記事を全部読んだ後に利用を検討しているなら市区町村へ行って手続きが必要ですが、ベビーシッター支援事業を利用できるエリアは以下だけですので、まずは自分が住んでいるエリアが対象かどうかチェックしましょう。

利用できるエリア(2020年2月12日現在)

エリア Webサイト 問合わせ先 電話番号
新宿区 HP 保育課入園・認定係 03-5273-4527
台東区 HP 教育委員会児童保育課 03-5246-1234
目黒区 HP 子育て支援部保育課保育施設利用係 03-5722-9868
大田区 HP こども家庭部保育サービス課サービス基盤担当 03-5744-1277
渋谷区 HP 子ども家庭部保育課保育管理係 03-3463-2483
中野区 HP 子ども教育部保育園・幼稚園課保育支援係 03-3228-8979
北区 HP 子ども未来部保育課私立保育園係 03-3908-1333
板橋区 HP 保育サービス課民間保育振興係 03-3579-2492
葛飾区 HP 子育て支援課子育て支援係 03-5654-8277
三鷹市 HP 子ども政策部子ども育成課 0422-45-1151
府中市 HP 子ども家庭部保育支援課認定給付係 042-335-4172
国立市 HP 子ども家庭部児童青少年課保育・幼稚園係 042-576-2427
福生市 HP 子ども家庭部子ども育成課保育係 042-551-1780
東大和市 HP 子育て支援部保育課 042-563-2111

ベビーシッター利用支援の事業団体の選び方の注意

まず、ベビーシッター利用支援の事業団体は以下のとおりです。
この中からどこの団体と契約するかを自己判断で決めることになります。

ベビーシッター利用支援の事業団体(2020年2月12日現在)

事業者名 電話番号
サンフラワー・A 株式会社 03-5994-3113
株式会社 小学館集英社プロダクション (ベビーシッターのHAS) 0120-834988
株式会社 明日香 03-6912-0015
mormor 株式会社 (モルモル) 03-6276-2149
有限会社 クールドロワ (CoMaMoRi) 03-6313-9053
ハニークローバー 株式会社 050-3802-0909
株式会社 ジャパンベビーシッターサービス 03-3423-1251
HITOWAキャリアサポート 株式会社 (わらべうた) 0120‐415‐306
株式会社 ポピンズ 0120-27-2100
スマートシッター 株式会社 0120-795-501
NCMA 株式会社 03-3350-1818
株式会社 キッズライン 03-5770-8612
株式会社 ファミリー・サポート 0120-67-3177

ベビーシッター事業者選びは自己責任だからしっかり調査!

ベビーシッター利用支援事業は、あくまで東京都は事業者の認定をしているだけです。

だから、実際にベビーシッターを利用する際は、ベビーシッターの事業を営んでいる事業団体と個別の契約となり、依頼する利用者と事業団体との私的契約での利用となりますので、事業団体を選ぶ際はよくチェックしましょう。

まだベビーシッター事業は始まったばかりでどこが良い悪いという口コミもほとんどありませんが、ホームページを見るだけでなく、実際に事業者に足を運んで会社としての対応、ベビーシッターの人柄などを十分に調べて納得してから契約するかどうかを決めましょう。

ベビーシッター事業者の認定は書面審査

男性Q

ベビーシッター事業者の認定ってどうやって行ってるの?

そこは疑問に思うところですよね。
東京都は事業者の認定の前に面談などを行っていません。

書面審査だけです。

書面さえ整っていれば事実上、誰でも参入できてしまいます。
だから、自己責任でしっかり事業者をチェックしないといけません。

保険の加入のチェック!

子どもを預かるベビーシッターは、無事故であることが当然、望ましいですが、万が一のことも考えて保険の加入が義務付けられています。

この事業に参画するベビーシッター事業者は、以下の金額を上回る保険に加入しています。
ただ、契約する前には、何かが起きた時に適用される保険の内容を必ず確認しておきましょう。

ベビーシッター事業者の絶対加入の保険

1、ベビーシッター業に係る経営者の賠償補償保険
 対人賠償 1名1億円以上、 1事故5億円以上
 対物賠償 1事故500万円以上
2、ベビーシッター業務請負先児童に係る傷害保険
 死亡・後遺障害保険金額 1口100万円以上
 入院保険金日額 1口1,500円以上 通院保険金日額 1口1,000円以上

随時子どもの様子について連絡を取れる体制を取っておく

男性D

父子家庭としては、ベビーシッターさんを信用しているとはいえ、子どもを預けるのは不安だな~。

日本ではベビーシッターが一般的ではないので不安に思うのも当然です。
だから、随時子どもの様子についてれんれくを取れる体制を取っておきましょう。

携帯番号は当然として、緊急用に職場の連絡先や親族の連絡先も伝えて起きましょう。
室内カメラを設置して、スマホでいつでも様子を見られるようにしておくのも良いでしょう。

室内カメラ1https://www.amazon.co.jp/dp/B07GN5MZ1H/

ベビーシッターに対するクレームは、ベビーシッターを派遣した事業者へ

さきほども書いたとおり、東京都はあくまで事業者の認定をしているだけです。
ベビーシッターに対するクレームを東京都に言える仕組みはありません。

だから何かクレームを伝えたい時は派遣したベビーシッターの事業者へ連絡しましょう。

ただし、あまりに悪質な場合は、国民生活センターへ対応を求めたり、故意のケガが疑われる場合は警察へ連絡しましょう。

独立行政法人 国民生活センターhttp://www.kokusen.go.jp/map/ncac_map13.html

東京都のベビーシッター利用支援事業を利用する際の注意点

実際に子どもをベビーシッターに預ける際のチェック

実際に子どもをベビーシッターに預ける際には、次の5点を必ず毎回確認してください。

絶対確認する5点

事業者名
ベビーシッターの氏名
住所
連絡
保育士登録証や認定ベビーシッター資格登録証

この事業に従事するベビーシッターは、原則として、東京都が指定する研修を修了し、その証として「指定研修修了者証」を携行することが義務付けられています。

必ず忘れずチェックしましょう。

自宅以外での保育はできない

男性B

自宅のすぐ近くに実家があるんだけど、そこで子どもを見てもらうのはできないのかな?

自宅以外での保育はできません。
そのため、自宅近くに実家や友人の家があってもそちらで見てもらうことはできません。

仕事の時しか利用できないので体調不良で休んでいる場合は利用できない

女性G

風邪を引いたり、体調が悪い時にお願いすることってできないのかな?

本来のベビーシッターの役割は、子育てのサポートですが、東京都で行うベビーシッター支援事業は、あくまでも『会社勤めしている時間だけ子どもの保育』を行うことです。

だから、保護者が体調不良等による欠勤であっても利用できません。
もし第二子がお腹にいて産休している場合でも利用できません。

ではここまでベビーシッター支援事業の説明をしてきましたが、多少不便なところはあるとはいえ、まぁ利用するのは悪くないかなと思ったかもしれません。

でも、ここからがとっても大切なことなんでよく読んでくださいね。

東京都のベビーシッター利用支援事業は1時間150円の格安で利用できるわけではない!

1時間150円以外でかかる諸費用

  1. ベビーシッターが自宅まで行く交通費
  2. 入会金
  3. キャンセル料
  4. 保険料

このあたりは、事業者ごとによって対応がバラバラです。
基本的に事業者との契約は、契約自由の原則ですので、自己責任となり、契約上のトラブルについて、東京都やお住まいの
区市町村が対応することはできません。

そのため、事前に納得の行くまで事業者と確認の上、契約してください。

1時間150円で使えるというのは表向きで実際は差額が所得として計上される

これが今、一番問題となっている点ですが、ベビーシッターを1時間150円で利用できるというのは間違いです。
まず、事業者ごとに1時間のベビーシッターの利用料が決まっています。

ただし上限が税込みで2400円と決まっていますので、今回はこの金額で考えて見ます。
仮に、ベビーシッター1時間の利用料が2400円の事業者と契約した場合、利用者が子どもの保育に関して支払うお金は150円のみです。
※交通費などは別です。

ところが、残りの2,250円(2,400円ー150円)は割引になるわけではないんです。

東京都のベビーシッター利用支援事業の料金説明1

詳しく解説しましょう。

ベビーシッターを使いすぎると所得税がかかる上に扶養から外れる

仮に1回6時間で100回利用したとします。
実際の料金の計算式

2,250円(=2,400円-150円) ×100回
=22.5万円

この22.5万円は事業者から請求されるわけではありません。
東京都が利用者に請求するわけでもありません。
利用者自身の雑所得、つまり分かりやすくザックリ言いますと、利用者の収入とみなされてしまいます。

これが何が問題かというと、仮に旦那さんの扶養に入るためにパートタイムでの収入を105万円に抑えていたとします。

でも、22.5万円が収入とみなされるので、この金額が年間の収入105万円の上に乗ってくることになり、合計125.5万円の収入とされてしまいます。

東京都のベビーシッター利用支援事業の料金説明2

結果的に、所得税、住民税が上がり、さらに夫の扶養家族から外れる可能性も出てきます。
一見すると、自分の財布からお金が出て行かないので得した気分になりますが、実際は気づきにくい形(税金や社会保険料)として家計から支出が増えることになります。

これを図で示すと以下のような形です。

東京都のベビーシッター利用支援事業の料金説明0

ベビーシッターの事業者は、1時間2400円の利用料を決めていた場合、利用者から150円しかもらえなくても、東京都から2250円をもらえるので何の損もありません。

東京都も2250円を善意で立て替えているわけではありません。
利用者から直接お金を取るのではなく、目に見えにくい税金という形で徴収しているんです。

だから、この仕組みをよく分かった人ほどベビーシッター支援事業は利用してないんですね。