親に転職に反対されて悩む人は多い
私のキャリアの話になり、元人事と言うと転職の相談をよく持ってこられます。
実は転職の相談で多い悩みが
親が転職に猛反対していて困ってるんです
お父さんに転職は絶対に許さないと言われてしまいました
というたぐいのものがとても多いです。
特に子供の頃から過保護に育てられた人、つまり過干渉な親ほど子供の人生にあれこれと口出ししてきます。
せっかくいい会社に就職できたのになんで辞めちゃうの!
なんのためにお前を大学まで行かせたと思ってるんだ!
その言葉の重み、よく分かります。
でも、世間がどれだけ評価する会社に入社できたとしても、どれだけ安定する企業だったとしても、どれだけ待遇の良い会社だったとしても、それがあなたの幸せに結びつくベストな洗濯とは限りません。
根本的なことですが、生活のために安定した収入を得られる会社は大事です。
養うべき家族がいればなおさらです。
でも、あなたは“生きるためだけ”に働き続けるのですか?
“家族を養うためだけ”に働き続けるのですか?
定年までの残り30年以上も息を止めてがんばるんですか。
本当にやりたい仕事をやりたい!
ワクワクできるような仕事をやってみたい!
自分の適性を見つけて、そんな夢を抱いて今の職場を退職し、新天地に転職して夢中で取り組んでみたいのに、我慢し続けている人はたくさんいます。
親に反対されて転職をあきらめて自分に言い聞かせてませんか。
これでいいんだ。
これが家族の幸せで、俺の幸せなんだ。
それで本当に良いのですか?
年老いて、人生を終える死ぬ間際の人が一番言うセリフを知っていますか?
若い時にもっとやりたいことにチャレンジしてればよかった
です。
だから、『親に反対されたから今の会社に居続ける』という決断をする前に、『他にどんな会社があるのか知っておくこと』が人生を後悔しないために大切です。
人事コンサルをやっていると、人は自分自身のキャリアを思い込みで低く見積もってしまっている事例をよく見かけます。
今の会社での経歴が他の会社では何倍の価値にもなることはめちゃくちゃよくあります。
だから、まずはあなたのキャリアの価値とそれに見合った企業があるのかどうかを転職のプロに客観的に見てもらいましょう。
今回は、親に転職を反対されて悩んでいるあなたに、親に転職を反対された時の正当な対処法をお伝えします。
そのために、まずは次の3点を知っておけば、迷いはなくなります。
- 親が転職に反対する理由
- 親に転職を反対されて迷う人の特徴
- 親に転職を反対された時の対策
親が転職に反対する理由
1,親の価値観は30年ズレて古くなっている
今、自分の親は64才ですが、20代の人の親御さんだと50歳前後でしょうか。
つまり、親とあなたとで30年ズレています。
これだけ大きなズレがあると、キャリアの積み上げ方も時代背景もバラバラです。
20~30代の親の世代は、高度経済成長期の後半からバブルを経験しています。
会社がぐんぐん大きくなり、バブルの時には一気に株価が急落し会社が潰れたり合併していきました。
大手企業もいくつかつぶれましたが、中小零細企業の方がはるかに多く倒産しているのを目撃して、肌感覚として学んだことがあります。
大企業=安定
公務員=何があっても潰れないからベストな選択
正社員=信用がある
フリーター=人生の負け組
このように価値観が古くなっています。
特に都会から離れて田舎に住んでいる親ほど、最新の経済情報から遠ざかっているためより一層、思考が凝り固まっています。
今の時代は30年ずれると世界が一変しています。そんな大昔の思考の親に相談しても良いアドバイスがもらえるわけがありませんし、あなたが幸せになれるはずもありません。
そんな親に限って、『アム◯ェイ』などのマルチ商法などを友人がやっているのを聞いて、勧誘されてすぐに乗り気になってしまいます。
実際に私の親も、ドヤ顔で転職に反対していたくせに某健康食品の『フォー◯ー◯ジャパン』をやっている友人にそそのかされて入会しそうになっていました。
私が命がけで止めたので、入会は取りやめましたが、その2ヶ月後に、その会社は経済産業省から半年間の業務停止命令を受けていました。
親の価値観なんてこんなもんなんです。
だから信用してはいけません。
2,子供に失敗してほしくないという思いが強い
良くも悪くも、親は子供に失敗してほしくないという思いをとても強く持っています。
いわゆる『親心』というものです。
今の安定した仕事があれば、毎月決まった給料貰えますが、転職する先の会社はどんな会社か分かりません。
ひょっとしたら今の安定を失ってしまうかも、と考えてしまいます。
収入が不安定になるだけならまだしも、倒産なんてしたらどうするんだ、と不安に思っています。
そんなリスクを冒すぐらいなら、
今の安定を維持した方が無難じゃないの?
と考えてしまいます。
人生の先輩として、『今まで安定していた会社』と『どこに転職できるかわからない』という選択肢なら、『今まで安定していた会社』を選ぶ方が得だと考えてしまいます。
親があなたの転職に反対するのは、まさに人生の先輩として、『子を思う愛情から』の言葉です。
だから、無下に否定したり、バカにするのは止めましょう。
あなたのお父さん、お母さんはあなたの幸せを願っているだけです。
でも、あなたの幸せのための判断が間違っていることが多いので、あなたは親の反対意見に引きづられるのではなく、本当に信頼できる人に相談し、正しい情報を集め、転職活動を進めないといけません。
3,ママ友カーストの地位を守ろうとプライドで頑固になる
私の実家はちょいと田舎なんですが、近所のおばちゃんが息子(私より5歳上)が地元の大手メーカーに就職すると、聞かれてもいない自慢話をしてまわっていました。
ちょっとやそこらじゃT社には入れないよ!
本当にがんばったからね!
私からすると、どうでも良い話だったんですが、特におばちゃんの世界ではママ友カーストがあるみたいです。
旦那の収入と子供の学歴、就職先でママ友の中の地位が決まるみたいです。
そのため、世間的に大企業と言われる良い会社で働くようになると、あなたのお母さんはママ友カーストで一気に上位ランクに格上げされます。
隣近所にも鼻高々で自慢げに風潮するでしょう。
あなたの親があなたのキャリアを自慢するのは勝手ですが、あなたが親の自慢のために今のキャリアを守らないといけないなんてのはおかしな話です。
親の見栄やプライドで転職に反対されているなら、まったく気にせず自分が望む会社に入社しましょう。
あなたは親のアクセサリーではありません。
親に転職を反対されて迷う人の特徴
1,素直で親にとって良い子だった人
子供の頃から素直で良い子だった人ほど親に転職を反対されると迷います。
学校教育でも先生は繰り返し伝えます。
お父さん、お母さんの話はちゃんと素直に聞きましょう。
お父さん、お母さんを大事にしましょう。
全然間違っていないですし、むしろそのとおりなんですが、『素直』とは『親に盲目的に従うこと』ではありません。
それは『従順』や『隷属』と言います。
素直で良い子のあなたは親に反対してはいけないという思いが、マインドコントロールのようにガッチリと心の奥深くに刻み込まれています。
だから親に転職を反対されると
やっぱり今の会社にいようかな~
転職しても良い会社に入れるとは限らないし
と退職して、次の会社に転職することに弱気になってしまいがちです。
ここで自分に問うてください。
あなたは親の笑顔が見たいからと、いつまで『良い子』でいるつもりですか?
親の笑顔が見たい?
親の笑顔が見たくてあなたが不幸になっていることに気づいてください。
あなたはもう立派な大人です。
自分の人生は自分で切り開いていける成人した大人なんです。
○○(社名)に就職できていいね~って、みんなに言われるんだよ?
お母さんだって安心してるのに。
お父さんやお母さんの喜ぶ顔を見たいためにあなたが不幸になったら、本末転倒です。
いいですか。
親は『あなたに幸せになってほしい』のです。
『あなたに素直に従って欲しい』というわけではありません。
人生は一度きりです。
これから先の30年以上の仕事の人生とキャリアであなたは何を成し遂げたいですか?
何にチャレンジしてみたいですか?
やりたいことをハッキリと親に伝えましょう。
あいまいに話しても親は納得しません。
明確に強い意志で伝えるのです。
やりたいことがある。
そのためにステップアップしたい。
その目的のための転職なんだ。
大人になったあなたの意思決定を見て、親は寂しくも頼もしく感じてくれます。
だから自信を持って自分で決めましょう。
2,過保護な親のもとに育った人
あれはダメ、これはダメ!と制限され続けると自分の判断に自信が持てなくなります。
親はあなたに失敗してほしくない、怪我してほしくないと色々な制約をかけ続けてきましたが、それが蜘蛛の糸のようにあなたの心に絡まってしまって、あなたはおとなになっても自分の判断に自信を持てません。
でも、親から絡められた蜘蛛の糸は自分で取らないとずっと身動きの取れないままです。
親であっても、成人した子どもの生き方を強要することはできません。
あなたがどう生きるかはあなた自身が自分で決めることです。
どんな仕事をするかも自分で決めていくことです。
少しずつ意思決定のトレーニングをしていきましょう。
誰かに『OK』と許可をもらえないと、いつまでも自分に自信が持てず、親離れできません。
過保護に育ったと自負のある人は、親と良い距離を保つ付き合い方を始めましょう。
あなたは親離れし、親は子離れしないと親が亡くなった後、あなたはどうやって生きていくのでしょう。
自分の人生に親の許可を求めてはいけない!
これを肝に銘じてください。
3,現状の安定を捨てるのが怖い人
今の現状の安定を捨てるのが怖い人ほど、親から反対されると、渡りに船とばかりに
やっぱり転職は止めたほうが良いよね~
と簡単に諦めてしまいます。
でも、転職したいと思った原因は解決されていませんので、結果的にまた退職したい、転職したいという気持ちは沸き起こり、親に反対されて諦めるという負のループにハマります。
結局、親の反対を転職ができない言い訳にしているだけです。
それを思考停止と言います。
新卒で就職した会社にぶら下がりながら、親の反対を言い訳に愚痴を言い続けて、安定しているという理由だけで、あなたはつまらない仕事を一生続けるのですか?
安定は目的ではないはずです。
安定は、幸せのための『手段』です。
安定を目的化すると、自分のやりたいことが分からなくなりますよ。
4,仕事は楽しくなくて当たり前と思っている人
先日、あるカフェでランチタイムに、上司っぽいおじさんが若い女の子にドヤ顔で言っていた言葉が印象的でした。
仕事なんて楽しいわけ無いだろ!
仕事は多少やりがいはあっても、やっぱり生活がかかってるからやるもんなんだよ。
女の子もその言葉に同調して、
やっぱりそうですよね~
と言ってましたが、とんでもないです。
そんな人生を知ったかぶりして、分かった気でいる上司の発言に流されてはいけません。
元人事部で仕事で結果を出してきた優秀な社員をたくさん見てきた経験からハッキリ言いますが、
楽しくないことをイヤイヤしながら一流のプロになれるほど甘くはない!
これが真実です。
別の言い方をすれば
努力よりも夢中になっている人ほど成長は非常に早い!
です。
なによりも夢中になれる仕事に出会えることがあなたが成長し、キャリアアップするコツです。
だから、親に転職を反対されて心が挫けそうになったなら次の対策を取りましょう。
親に転職を反対された時の対策
1,転職のプロに相談する
転職したいなら転職のプロに相談しよう。
当たり前のことなのに、なんで誰もこれに気付かないのか不思議です。
転職のプロとは、ずばり『転職エージェント』です。
転職サイトで色んな会社の求人の情報を見ているだけだとなんにも解決しません。
あなたに取って必要なことは、あなたのキャリアに合ったふさわしい転職情報を紹介してくれて、あなたに正しいアドバイスをしてくれる人です。
- 何の仕事の何が不満なのか?
- 年収か?
- 仕事の内容か?
- 職場の人間関係か?
- どんな職種が人気なのか?
- 転職方法はどんな方法があるのか?
- 紹介してくれる会社はどんなところか?
- そもそも本当に転職すべきなのか?
- 転職するタイミングは間違っていないか?
こういうことに真正面からあなたの悩みに向き合って相談にのってくれて、無料で情報を提供してくれる転職のプロが転職エージェントです。
2,仕事を続けながら転職活動をする
転職活動は、退職してからではなく、仕事を続けながら行いましょう。
退職してから転職活動を行うと時間はたっぷりあるので、面接の時間を調整しやすかったりとメリットは大きいのですが、退職してからだと気持ちが焦ります。
焦ると転職に失敗しやすくなります。
そして何よりも親を心配させてしまいます。
親を安心させながら転職を成功させたければ、今の仕事を続けながら空いている時間で転職活動を進めることです。
3,転職先の内定を得てから相談する
転職先の内定を得てから親に相談すると、親は会社名が分かるのでかなり安心してくれます。
漠然と『転職したい』だと将来が見えないので不安になって反対されやすくなります。
だから、内定先をいくつか取って、転職エージェントと相談し、候補を絞ってから親に話すのが賢明です。
そのためにも仕事をやめずに現職中に転職活動を進めることがとっても重要になります。
まとめ:プライドや安定なんて関係ない!やりたいことをやる!
人生は一度きりとはよく言ったものです。
でも、その言葉の意味を理解するのは、亡くなる直前です。
親のために生きたり、世間の評判を気にして生きたりしても、それはあなたの人生ではありません。
あなたは一番輝くのはあなたがやりたい仕事に全力で取り組んでいるときです。
親や世間がどう言おうがあなたが幸せであることがなによりも大切なんです。
テレビを見ていると、一流企業を退職して職人をしていたり、NPOに働いている人が出てきますよね。
国境なき医師団に勤めている人もそうですが、平和で安全な日本の大企業に勤めている人からすると彼らが理解できないと思います。
給料はぐっと減って、安全も確保できない仕事なのによく勤めているね
そう思ったことは無いですか。
私はあります。
でも、彼らはそこにやりがいを感じているからその仕事に転職したんです。
だから彼らの目は活き活きと輝いています。
彼らの目には他人から評価なんて写っていません。
自分の人生を生きています。
あなたも親に左右されず、自分の人生を見つけてください。
でも勢いだけで退職してから転職活動を始めるのだけはやめましょう。
繰り返しになりますが、失敗のない転職を希望するなら、転職活動を開始する際に、転職エージェントに登録することをおすすめします。
転職に成功した人の上手な転職の進め方
大切なことは、今すぐ転職する気持ちになれなくとも、退職してから転職活動を始めるのではなく、辞めたいと思ったときから会社情報を仕入れるために、まだ在職中に転職サイトに登録して情報収集を始めることです。
律義な人ほど退職してからゆっくり転職活動を行おうとしますが、賢いやり方ではありません。
実際に私が人事部にいた頃に転職の面接に来た人の3人に1人は在職中に転職活動をしていました。
その方が転職予定の会社と交渉を有利に進めやすくなります。
在職中に転職サイトに登録すべき理由は3つあります。
1つ目は、実際に転職を3回経験したので分かりますが、退職までに溜まったストレスや疲労は半端ないためです。
限界に達すると転職サイトに登録する気力すら無くなります。
2つ目の理由は、転職せず自宅でゆっくり過ごす生活に慣れると転職へのモチベーションを戻すのは想像以上に大変だからです。
3つ目の理由は、退職後に空白期間を作ってしまうためです。
空白期間が半年を過ぎると次の転職は致命的に難しくなります。
元人事部として本音で語りますが、転職に成功している人は例外なく転職エージェントに登録して、気になる求人情報をストックしておくだけでもおこないましょう。
転職サイトに登録すると『転職という選択肢』ができて心にゆとりが生まれ、『色々な会社情報』を知っておくことで心が折れて倒れる前に転職という手が打てるようになります。
転職サイトは登録無料です。
数分の登録作業だけ行っておけばあなたの条件にあった新規求人や転職可能なおすすめ求人がメールで届くから、今すぐに転職できなくても登録だけはしておくべきです。
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私も転職の際はたびたびお世話になりました。
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4、内定辞退も受託お任せ
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第一志望の会社から内定を得たら滑り止めの会社は断るのですが、一人で転職活動を行うと自分で断りの連絡をいれないといけませんが、説得されたり何度も連絡が来ると結構ストレスです。
リクルートエージェントを活用すれば、そのような手間もすべてリクルートエージェントが代行してくれます。
5、年収交渉もお任せ
リクルートエージェントの担当者はとても熱心に転職者を売り込んでくれます。
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